【お仕事発見!!南大阪の輝き人】放課後等デイサービス さんSUNアフタースクール大阪狭山【さかにゅー求人】:

子育てに奮闘中のご家族は、このさかにゅー読者の中にも少なからずいらっしゃることでしょう。子育ては子どもの個性を大切にと言われる昨今ですが、子どもによって発達の具合も千差万別で、ご家族だけで子育てをするのは困難な場合だってあります。

今回の【お仕事発見!!南大阪の輝き人】でご紹介するのは、子育てを支援する施設のひとつで、障害のある子どもや発達に特性のある子どもが、放課後や長期休暇中に利用できる放課後等デイサービスの中でも、特に『療育』に力を入れているという「さんSUNアフタースクール」です。“輝き人”は、「さんSUNアフタースクール」で勤務をはじめて4ヶ月目という國司千恵子(くにしちえこ)さん。國司さんが、前職からこちらに転職を決めたのも、この『療育』が決め手だったとか。一体、『療育』とは何なのでしょうか?

 

■4つの柱の『療育』で子どもに合わせた成長を促す

今回の”輝き人”國司千恵子さん。

 

大阪狭山市の郊外にある二階建ての建物が今回の目的地です。1階はお年寄り向けのデイサービスで、階段をあがった2階にさんSUNアフタースクールがありました。
室内は子どもたちが作ったであろう折り紙や似顔絵が飾られ、黒板のはめ込まれた壁には自由に絵が描かれています。本やおもちゃもあって児童向けの施設らしい手作りの暖かさが随所に感じられます。小さなトランポリンやタブレットが置かれているのも目につきました。
まだ子どもたちの姿はありません。忙しくなる前に、國司さんにお話を伺うことができました。

――まず、「さんSUNアフタースクール」とはどのような場所なのでしょうか?
國司「障害を持った子どもたちなど、発達上何らかのサポートが必要な子どもたちが、放課後や学校がお休みの日に過ごすための場所で、正式には放課後等デイサービスといいます。さんSUNアフタースクールでは、単に時間を過ごすのではなくて、たとえば障害の特性として、コミュニケーションがとりづらいお子さんが『療育』を通してコミュニケーション能力を改善したりといった、苦手なことや、それに限らない色んな経験をみんなで積んでいます」
――『療育』というのは、聞きなれない言葉ですね。
國司「そうですね。私は前職から転職をする時に『療育』がやりたくて、色々ホームページを検索しましたが『療育』を取り上げていたのがさんSUNアフタースクールだけでした。載せていないだけで、やっている所はあるのかもしれませんけれど」

この日の一番乗りは、学級閉鎖になった子でした。

 

――その決め手だった『療育』とは一体どのようなものなのでしょうか?
國司「さんSUNアフタースクールでは、『療育』の4つの柱として【ビジョントレーニング】【運動プログラム】【学習プログラム】【社会性の構築】を行っています。たとえば、見ることが苦手な子どもが、発達障害の子には多いのです。見ることが苦手だから、本を読む時に字や行を読み飛ばしたり、板書する時も黒板とノートを交互に見ることが難しい。視覚で捉えたものを認識して、それに合わせて体を動かすことも苦手です。【ビジョントレーニング】では、スポーツ選手もする目のトレーニングで、目を動かす筋力を鍛えて目の力を向上させます」
――目を鍛えると色んな効果が出そうですね。
國司「たとえば、目の力が弱い子の中には手先が器用ではなく鉛筆も変な持ち方になって、指先ではなく手全体を動かして大きく字を書くため文字がはみ出てマスの中に入らない子がいます。ある子はトレーニングを重ねて枠を捉えることが出来るようになって、徐々に字が枠の中に入るようになってきました。集中力や注意力もついてきて、すぐに宿題に取り掛かれなかったのが、取り掛かるまでの時間が短くなってきたり。もっとも、その日ごとに波があっていつもではないのですが」
――マスの中に字が書けないことにも、ちゃんと理由があったんですね。
國司「ええ、同じようなことは他にもあります。ぐにゃりとしていてちゃんと座れない、姿勢の悪い子もいますけれど、それは障害があったり集中力がないからという前に、体幹が弱いから体を支えられないという場合もあるのです。【運動プログラム】では、筋力をつけるためにケアトランポリンやバランスボールを使っています。ケアトランポリンにはストレス発散の意味合いもあって、宿題をしてストレスのたまった子が、自分からトランポリンをしてから帰っていい? って言ってきて、イライラを自分から解消して帰ることもあります。自分でストレスとどう向き合えばいいかわかるようになったんでしょうね」

 

――では【学習プログラム】というのは宿題をやったりすることになるのですか?
國司「いえ、【学習プログラム】は、お子さんの発達の凸凹やひとりひとりのニーズに合わせて、学ぶ内容が代わるものです。習字や工作といった創作活動もありますし、タブレットを使った【脳機能バランサー】も取り入れています。これはゲーム感覚で行うもので、たとえば積まれたブロックの絵を見てブロックが何個あるかを判断する中で見えない部分のブロックのことを想像する能力を確認したり、モグラは叩けるけどサボテンは叩けないというモグラたたきゲームで衝動性を判定したり、言葉をしっかり聞き取って指定している絵を選ぶゲームで視覚情報と聴覚情報を統合して体を動かす力を見たりと、その子の苦手と得意がグラフで現れてきます。どの子も【脳機能バランサー】を月一回はするようにスケジュールを組んで記録をとっています」
――記録をとることで成長が目に見えてわかるのですね。では、【社会性の構築】とは?
國司「学校のない土曜日なんかには公園にいったり遠出をしたりします。外に出て遊ぶことで順番を守ったりする社会性を身に着けます。特性的に喧嘩っ早い子、トラブルになりそうな子には声をかけたりしながらです。そうすると次第に生活する上でのマナーや社会性を身に着けていきます。もちろん最初から仲良く遊べる子もいますけれど、今は昔と違って外で遊びにくい環境にあるので、ストレス発散の意味合いもあります」

 

――この『療育』はどれぐらいの頻度で行うのですか?
國司「1日15分ぐらいです。集中が続かないという理由もありますが、宿題をして、おやつを食べて、『療育』の課題をやって帰るので、毎日結構慌ただしいのです。プログラムは飽きないように工夫して一月の間に必ずどれかをやれるようにスケジュールを組んでいます」
――ご家族の方からのニーズはどうなのでしょうか? やはり『療育』を求められているのでしょうか。
國司「はい。宿題と見守りを優先という子もいますが、『療育』優先でっていう子の方が多いですね」

科学的なアプローチもあれば、ヒューマンタッチの部分もあって『療育』は奥が深そうです。國司さんも注目したこの『療育』。一体どんな経緯で『療育』を知り目指したのか、転職前の過去にさかのぼって話を聞いてみました。

■生活する力を身に着けてほしい

――國司さんは、以前はどんなお仕事をなさっていたのですか?
國司「10年ちょっとの間、訪問介護をしていました。高齢者や障害を持った方のお家にいって、家事や身体的な介護をする、いわゆるホームヘルパーです。ヘルパーステーションの責任者も務めました」
――それがどうして転職しようと思われたのでしょうか?
國司「その人の家、生活の現場に行かしてもらって、その人が生きている空間でどういう風に暮らしているのか、どういう支援がいるのかを見てきた中で、一番大切なのが衣食住だと気づいたのです。食べること、着ること、清潔な快適な空間を保つこと、生活のベースをしっかりしていかないとあかんよねっていうのを感じていました。障害を持っている子どもさんに限らず、今の子どもたちも大人もみんなそうです。大人になった時に、自分のことが出来ない。掃除、洗濯、調理をする力、ゴミにまみれていない環境を作る力をつけないといけないのです。もちろんそれが出来にくくなってきたからヘルパーが入って手伝うのだけれども、中にはこの人はもう少し出来るのに、する気が無かったりしてやらない人もいました。もっとも、自分で出来るようにもっていくのもヘルパーの力量ではあるのですが」
――生活する力を持たない、持っているのに発揮しない人が多いという問題があるのですね。
國司「子どもたちがそうならないようにしてあげる。意識をもたせるのが大事だと思いました。もちろん大人になってから、頑張っている方もいますけれど、早い段階から継続して意識をつけたり、計画的に取り組んだりするのが大切ですし、こちらとしても面白い。それで『療育』に魅力を感じたのです。生活面に力を、というのはヘルパーをしていないと出てこない視点かと思います。今やっているデイサービスの仕事は、子どもと遊んでいたらいい仕事と思われるかもしれないですけれど、そこじゃないところの面白さ、奥深さがあるといいたいですね」


――では前職のヘルパーのお仕事と、現在のお仕事では大きな違いはありますか?
國司「根本的には一緒だと思うのです。自立支援、自分の力で出来るだけやっていけるように支援する。その大きなところ、根本は変わらない。ただ、子どもの場合は、関わる大人たちによって変わってくる影響力が大きい。子どもの方が先の人生も長いので、先に続けていくための支援があるのも違いますね」
――なるほど。大きくは変わらないとして、子どもを対象とした放課後デイならではのこともあるのですね。
國司「高齢の方よりも子どもの方が、障害についての特性の理解、その子自身個々についての理解がもっと必要だという気がします。人によって症状によって違いはありますけれど、同じ名称をつけられた障害であっても、子どもの方が色んな症状の出方をしていると思います」

 

――ヘルパーのお仕事に比べると、メンタル的な仕事の比重が大きそうですね。
國司「ヘルパーでは入浴介護や身体的なものが多かったのですが、今はコミュニケーションですね。必要なタイミングで注意したり、伝えたりすることが難しいです。先輩からは自分の子どもに言うように言って伝えないといけないと言われました。言うべきか躊躇していたら、先輩がさっと注意されて、このタイミングなのかと。舐められてもいけないし、言わないといけないこと、必要なことをきっちりと言わないと、さじ加減が難しいですね」
――なるほど、ではこのお仕事の魅力は、ずばりどんなところでしょうか?
國司「すごく面白のは、前の仕事に比べると、自分で工夫できるところがすごく多いところですね。『療育』をどういう風に楽しんでもらえるかを考えたりするのがすごく楽しい。たとえば、【お洗濯ゲーム】というのを作ったのですけれど、洗濯物カードをめくって『長ズボン』が出てくる、次にやることカードをめくって『干す』が出てきたら、実際に長ズボンを干す動作をやってもらう。ハンガーにかける、洗濯バサミを使う、洗濯物をきちんと整える、そういったより生活に根差したことをゲーム感覚でやってもらう。そういう自分の考えを盛り込んでいける楽しさがありますね。また、ここで子どもたちと一緒に料理をしたりもするのですけれど、料理の技術を伝えたいわけじゃなくて、料理が楽しいということを覚えてもらいたい。忙しいご両親が一緒に料理をすることも簡単じゃなくて、子どもが料理をする機会自体が少なくなっています。だから、ここで料理をした経験が将来に役に立つと思うのです」

 

■子育てしやすい勤務体制。キャリアアップへの支援も。

――職場の労働環境についてもお聞きします。どれぐらいの子どもさんがいて、勤務時間などはどうなっていますか?
國司「日によって違うのですが、10人前後のお子さんがいらっしゃって、子ども3人に対してスタッフ1人が基準になっています。勤務時間は学校がある場合は、朝10時から19時まで。土曜日や祝日は9時から18時までです。学年によって学校の授業の終わる時間が違うので、送迎は結構大変ですよ。私はまだ子育て中なので、朝10時出勤と、少し遅めなのは助かっています。朝に家事をしっかり済ませてから出勤します。日曜以外のお休みは月曜から土曜の間に1日休みで、自分の希望のお休みをシフトで組んでもらえますし、残業もほぼありません」
――従業員を支援するための制度などはありますか?
國司「今、保育士の資格を取るための勉強をしているのですが、その費用を支援してもらっています。私は介護畑だったので、介護畑ならではの視点がありますが、保育士の先輩の視点も勉強になるので資格を取りたかったのです。この仕事はずっと続けていきたいので、この仕事をする上で必要な資格を、将来的には色々とっていけたらと思っています」

 

代表の谷大智さん。一階のお年寄りからは「大ちゃん」、子どもたちからは「代表」と呼ばれているそうです。

 

代表の谷大智さんにもお話を伺いました。國司さんによると、若いながらも「さんSUNのお父さんのような存在」とのことです。
――さんSUNアフターデイは、他にはあまりない『療育』に力をいれた放課後等デイサービスですが、何か目指すものや特別な志のようなものがあって始められたのでしょうか?
谷「なんでもしますよのファミリーレストランではなくて、専門店でこれしかしませんぐらいの気持ちで『療育』特化の施設をはじめました。もともとここの1階で高齢者向けのデイサービスをしていて、2階でアフタースクールを始めたのは去年(2017年)の6月からでした。初めは事業としての感覚で、それまでは障害のある子どもに接したこともあまりありませんでした。でも、実際にやってみて思うのは、今の子どもたちは昔と違って、何かあるとどんどん障害と認定されるようになって、一度障害の方に行ってしまうと、言い方は難しいのですが普通の道に行けなくなるのです。しかし、こっちでちょっと支援してあげたら、出来るようになることが沢山ある。ここで育った子どもたちが将来結婚したよとか、そんな報告をしてほしいなと思っています」
――職員の方の資格取得支援も積極的ですね。
谷「國司さんの場合は、会社としても保育士がもう一人ほしいという時で、まだ資格を取っていない職員の方に声をかけたら、國司さんがやりたいと手をあげてくれたのです。それ以外でも、うちは引きこもりや不登校のお子さんの相談も良くされることもあって、これは別の理事の1人に引きこもり支援の資格を取りに行ってもらいました。そんなこともあってアフタースクールの前の午前中の時間帯にフリースクールをやろうと考えています」
――職員の方のキャリアアップと事業の拡大が連動していますね。
谷「私自身も勉強できた方ではありませんでしたから、道を外れた子をまっとうにしてあげる手助けをしたいという気持ちがあるんです。なので、フリースクールの次は塾も出来ないかと考えています。格差社会が広がっていて、塾に行くのもすごいお金がかかります。私たちも事業でやるわけですけれど、半額ぐらいの安い値段で勉強を教えてあげられないかと。子ども食堂にも興味があるのですが、行政の出している条件だと、こちらの施設で定期的に開催するのは難しそうです」
――谷さんのやろうとされていることは、障害を持っていたり、ドロップアウトしている人たちを手助けして自立する力をもってもらおうということで一貫していますね。
谷「そうですね色々考えてますよ。他にはパソコンの授業もやる予定です。障害のある子でも、パソコンにはすごい能力を発揮して、格好いいwebサイトを作ったりしますからね」

 

何かの理由で光の当たらなかった人たちに、適切な支援をすることで自立する力を身につけてもらう「さんSUNアフタースクール」の試みは、当事者やご家族にとって大きな希望でしょう。さらに、今まで社会的には存在しなかった人たちが社会で活動するようになれば、地域や社会にも少なくない影響を及ぼすに違いありません。

「さんSUNアフタースクール」は大阪狭山市に続いて、泉大津でも施設をオープンする予定で、新規従業員を募集します。子どもたちの可能性を伸ばしたいと思う方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。子どもたちと一緒にあなたの可能性も発揮されるかもしれませんよ。

 

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さかマガ6月号 5/18発行!!
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