5月1日にオープンしたばかりの『焼肉 膳のすたいる 3号店』さんへ、さっそくお邪魔してきました。三国丘で人気の海鮮居酒屋、うまいもん居酒屋に続く3号店は『炭火焼肉』。店舗ごとにスタイルを変える、なんとも攻めたお店です。
内装も高級感があってシックで落ち着く印象。一方、価格はお手頃感があります。
まずはお手並み拝見……と調理風景を見せていただいたのですが、……なんということでしょう！
この美し盛り付け!! ちょっと焼肉の盛り付けでこんなのってあります!?
これは長年、和食や寿司の修行をされてきたオーナーさんだからこそ。どうしても美しく盛り付けしないと気が済まないそうです。焼くのがもったいないぐらいですよね。
とはいえ、焼きますよ！
ちなみに食材は韓国からも取り寄せている本格派。タレは醤油ベースで梨にリンゴを使っています。
「韓国だとよく梨をつかうんですよ」とオーナー。
肝心のお味はというと、「うまっ」の一言がまず飛び出す、五感を直撃する回避不能の衝撃的美味。
食べているうちに気づきました。赤身、クリといったさしの少ない部位の肉はもちろんのこと、カルビやロースでも脂がしつこくないのです。
もちろん、ロースやカルビを焼くとしたたる脂で火の勢いが強くなったりするんですよ。
これもオーナーにお聞きしたところ、やはり意識的にそういうお肉を選んでいるのだとか。
「ブランド牛でも、お肉を3きれも食べたら（脂がきつくて）もうたくさんっていうこともあるでしょう。それは嫌なんですね。美味しいお肉を沢山食べてほしいですから」
だから出すお肉もオーナー自らがチェックしています。
「ずっと飲食をやってきましたが、40過ぎてからですね。お肉屋さんと対等にやりとりできるようになったのは。経験を積んでお肉の良い悪いがわかるようになって、『これじゃあ高いよ』などと言えるようになりました。うちと取引されている所は、ちゃんとわかってくださっている所なので、まずめったにないのですが、満足できないお肉をもってこられた時は、これはダメと断りますよ」
もちろんそれだけの腕を持つオーナーですから、焼肉以外のメニューもおすすめです。この日は特にお薦めの2品も注文してみました。
その一つ目は『テールスープ』。七時間も煮込んで作ったスープは、濃厚エキス……なんだけど、どこか上品なんですよね。口の中にいかにも牛の脂が膜のようになって広がっていくのですが、えぐみがなくて、口の中が幸福の王国と化します。
もちろん、テールもレンゲで簡単に裂けるホロホロ感です。ごはんをぶちこんで食べたくなる一品でした。
そしてこちらが『ビビン麺（辛口）』。
辛口のタレと甘口のタレの二種類のタレをつかっており、麺も韓国麺というこだわりの本格派。独特の食感の韓国麺に甘辛タレが絶妙に絡むこと絡むこと。いや、もうねぇ。この一品のためだけに通いたいですよ！ これはやみつきになる美味しさでした。
そして、超満足の食事を終えて、オーナーさんにどうして、各店舗ごとにスタイルが違うのかを聞いてみました。
「自分だけやったら、好きな店を1店舗やっていればいいんです。でも雇っている若い子らの先のことも考えてあげないといけないじゃないですか。いずれ家族も養って子どもも育てるとなればお金がいる。『店長やるか?』と聞いて『やりたい』という子がいたら、やらしてあげたいじゃないですか。ところが、ちゃんとした海鮮をやろうとすると技術のある職人さんがいるのですが、今腕のいい職人さんが減っていて、職人さんを揃えるのが大変なんです。僕も長年やって、肉の扱いにも自信がでてきましたし、それやったら肉のお店でこれから広げていったらどうやろ、と思ったんです」
なんとも従業員想いのオーナーさんのお話でした。
※※お店データ※※
店名：焼肉 膳のすたいる 3号店
住所：市堺区宿院町東3-1-3 メゾンドフェニックス1階
営業時間：17:00～24:00
定休日：しばらくは無休
