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警報レベルで猛威!インフルエンザの「ワクチンと治療薬」どう選ぶ?おしえてけんじ先生│堺市中区ひだまりこども診療所

子育て中の保護者の皆さま、こんにちは。さかにゅー編集部です。

今回は、堺市中区の ひだまりこども診療所 院長、藤田賢司先生(けんじ先生)に、今の時期気になる「インフルエンザのワクチンと治療薬の選び方」について、専門的な視点からわかりやすく解説していただきました。

~けんじ先生からのメッセージ~
子育て中のみなさんが安心して通えるクリニックを目指しています。お子さま連れでも気軽にご来院いただける環境づくりを心がけ、診療では時間をしっかり確保し、一人ひとりのお悩みに寄り添います。忙しい毎日の中で気になる体調や心の不安など、小さなことでもお気軽にご相談ください。みんなの健康と笑顔を全力でサポートします。

 

 

 

警報レベルで猛威!インフルエンザの「ワクチンと治療薬」どう選ぶ?

この1か月で急激に流行し、警報レベルを超えて猛威を振るうインフルエンザ。学級閉鎖も相次ぎ、不安な日々が続きます。しかし、発熱の原因はインフルエンザだけではありません。今回は、ネット上の情報で混乱しがちな「ワクチン」と「お薬」の選び方について、小児科医の視点から正しく解説します。

堺市でも患者急増! 発熱時の注意点

堺市では11月23日(日)時点で、定点医療機関あたりの患者数が「32.46」となり、警報レベルである「20」を大幅に超えていました。私のクリニックでも、11月中旬のたった一週間で93名の陽性者が出るなど、大変な状況です。

ただ、発熱者があがっているといってもインフルエンザとは限りません。感染性胃腸炎溶連菌RSウイルスなども同時に流行しています。自己判断せず、症状を認めることが大切です。

「点鼻ワクチン」はうつる?重症化予防の真実

今年度は流行が早かったため、ワクチン接種が間に合わなかったお子さんが多いですが、接種済のお子さんは軽く済んでいる印象です。ワクチンの最大の目的は「かからなくする」よりも「重症化を防ぐ」ことにあります。
実際の研究において、インフルエンザワクチンはインフルエンザ脳症に対して約60%の予防効果を認めており、脳症の発症率を半減させるという一定の予防効果があると考えられます。(※出典:厚生労働省「インフルエンザQ&A」

最近話題の「痛くない」経鼻弱毒生ワクチン(フルミスト)。「接種した人から周りにうつるのでは?」と心配される声をよく聞きます。確かに添付文章には、妊婦さんや重度の免疫不全の方との密接な接触を避ける旨が記載されています。

しかし、このワクチンは鼻の中(25度前後)で増えるものの、体内で増殖しないように設計されています。そのため、仮にウイルスが伝播したとしても、発症することはほとんどなく、重症化の報告も今のところありません。過度に心配する必要はないでしょう。

薬は飲むべき? 「新しい薬」の注意点は?

「インフルエンザと診断されたら、必ずタミフルなどを飲まないといけないの?」という質問をよく受けます。現在インフルエンザで使えるお薬はのみ薬がタミフルゾフルーザ、吸入のリレンザイナビルがあり、点滴のお薬もあります。

実は、インフルエンザは一般的に自然に治る病気です。学会の推奨では、重症化リスクの高い「6歳未満の乳幼児」「妊婦「高齢者」などが治療対象とされています。それ以外の方は、絶対に飲まなければいけないわけではありません。

ただ、脳症のリスクを考えると5~9歳も30%~50%のリスク(※出典:国立感染症研究所「JASR」)があり、個人的にはこの層も内服した方が良いように思っています。一方で、10歳以上で基礎疾患がなければ、経過観察でも問題ないことが多いです。

また、最近処方される「ゾフルーザ」というお薬。1回飲むだけで効くため便利ですが、12歳未満への使用には慎重になる必要があります。今までのお薬とは違うタイプの作用をするため治療効果は高いですが、12歳未満では20%程度、耐性ウイルスが出てきてそれぞれが伝播してしまう恐れがあります。(※出典:一般社団法人日本感染症学会提言~抗インフルエンザ薬の使用について~
また、本人の治るまでの期間が長引いたり、ウイルスが再増殖したりする可能性もあります。

治療薬やワクチンに関しては、ネット上でさまざまな情報が飛び交い何が正しいのか分からなくなってしまうこともありますよね。大切なのは、お子さんの年齢や状態に合わせて、適切な判断をすることです。迷ったときや心配なことがあれば、一人で悩まずにかかりつけのお医者さんに相談してくださいね。

※本記事は、日本小児科学会の指針を参考に、けんじ先生の監修のもとさかにゅー編集部が独自に再構成しています。

まとめ:「いつもと違う」と感じたら、堺市の小児科専門医へ

「いつもと違うな」と感じたら、それはお子さんからのSOSかもしれません。

夜間の急な症状で心配なときは、まずはひだまりこども診療所のホームページを確認するか、すぐに予約をしましょう。

お子さんのつらさを早く取り除けるよう、全力でサポートします!

ひだまりこども診療所 公式サイトはこちら

「ひだまりこども診療所」の基本情報

ひだまりこども診療所
[住所]大阪府堺市中区新家町766番地7
[診療科目]小児科、アレルギー科
[アクセス]南海電気鉄道高野線 白鷺駅より徒歩約9分
[駐車場]あり(駐車場60台完備・駐輪場完備)
[電話番号]072-349-7421
[公式サイト]https://www.hidamari-child.com/
 

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